長崎県 Y様 (鍋島緞通:絨毯クリーニング 、傷修理)
公開:2018/01/12 更新:2022/05/25
今回は鍋島緞通のメンテナンスを紹介いたします。
鍋島緞通は江戸時代より佐賀県の鍋島藩が織り始めた日本で最初に織られた絨毯です。
ご依頼頂きました鍋島緞通は裏面の布地にボンドを使用されていた為、経年劣化に伴い布地が剥がれてしまったとのお問い合わせです。
裏面隅の部分が茶色くなり、ボンドが割れて剥がれた状態です。
このまま放置しますと表面の糸までほつれが広がりますので、絨毯を傷つけないよう硬化したボンドをナイフで慎重に削り、透明なラテックスと呼ばれる長持ちするボンドで貼り付けます。
この時、液状になったボンドは垂れて他の部分を汚してしまいますので、全体に薄めに塗った後、数分放置してボンドが垂れなくなったらゆっくり貼り付けます。
はがれた生地もしつかりと接着されて劣化した茶色のボンドも目立たなくなりました。
絨毯の表面はクリーニングで白さがよみがえり明るくなり、鍋島緞通特有の古典的なデザ
インがはっきりと見えています。
ペルシャンギャラリースタッフからのコメント
劣化が進みますとボンドの粉が裏側からぽろぽろ出ますので、この場合はクリーニングを行うには厳しい状態と判断し、お断りするケースがございます。
損傷を未然に防ぐ場合は定期的なメンテナンスお勧めいたします。
今回ご依頼頂きましたメンテナンス内容は下記の通りになります。
絨毯種類 鍋島緞通 150×200cm
対応内容 絨毯クリーニング、傷修理
費用 合計 約3万6千円(税込)
作業日数 約1ヵ月
またのご利用お待ちしております。