宮城県 Y様 (ペルシャ絨毯:クリーニング、色滲み修理)
公開:2021/03/02 更新:2022/07/07
「小さい絨毯なら自分で水洗いをしても問題ない」とご自身で洗われてしまった方はいらっしゃいますか?
今回はお問合せの中でも多く頂く「ペルシャ絨毯を自分で洗い色滲みができてしまった」といったご依頼です。依頼主のY様は「シャワーで洗浄後、乾燥機を使用したらうまく乾かず色が滲んでしまった」とお困りの様子でした。
絨毯と洋服は吸収する水分量は全く異なりますので、ご家庭の乾燥機では脱水しきれず色が滲んでしまうのがほとんどです。
色滲みはクリーニング作業のみでは落ちないため、滲み修理作業にて修復を行っていきます。
中心部分の色抜けや外側の紺色が内側へ滲んでいます。また毛の向きが逆さになる「逆毛」が発生してました。
初めに全体を水で洗い、滲み部分は重点的に洗浄していきます。
逆毛は柄が浮いたような印象となりますので、水洗いの際にクワやブラシを使い毛向きを揃え、天日干しにて再度毛向きを整えていきます。
完全に乾燥した後は色目に一致させるよう天然の着色料を使用し、色付け職人の手で一本一本しっかり着色していきます。
いかがでしょうか。滲みは元々なかったかのように落ち、毛の流れも正常に戻り滑らかな感触になりました。また細かな汚れも落ちましたので、本来のつやが蘇り、より一層高級感が感じられます。
「なぜクリーニング作業で水を使用しているのに色が滲まないのか」と質問される方がいらっしゃいますが、これは短時間で大量に脱水し、乾燥技術のあるペルシャ方式のクリーニング方法とペルシャ絨毯職人ならではの熟練の技術力だからです。
手織り絨毯をご自宅で洗浄しますと高い確率で滲みや損傷といった原因になります。修復にも高額な費用が発生してしまう可能性がありますのでご自宅での水洗いは基本厳禁です。
ペルシャンギャラリースタッフからのコメント
今回ご依頼頂きましたメンテナンス内容は以下の通りです。
絨毯種類 ペルシャ絨毯クム産シルク 玄関サイズ(60×90cm)
メンテナンス内容 クリーニング、滲み修理作業
メンテナンス費用 合計 5万5千円(税込)
作業日数 約1ヵ月
お客様の生活の一部となり、思い出のある大切な一品ですので、まずは専門のメンテナンス業者である弊社にお問い合わせください。
またのご利用をお待ちしております。