宮崎県 K様 (トルコ絨毯:クリーニング、房交換)
公開:2021/01/27 更新:2022/07/07
トルコ絨毯のクリーニングと房交換のご依頼をいただきました。
ペルシャンギャラリーではペルシャ人によるペルシャ式のクリーニング、メンテナンス行いますのでトルコ絨毯はメンテナンスを行えないかとお問合せをいただくことがありますが、ペルシャ絨毯をはじめとする手織り絨毯全般のメンテナンスが可能です。
諸説ありますが手織り絨毯のメッカとしてペルシャは伝統的に技術を磨いてきた地域ですのでトルコ、アフガニスタン、中国等の手織り絨毯の技術もペルシャ絨毯の技術と言えましょう。
K様はトルコへツアー旅行中に立ち寄った際に今回の品をご購入したそうです。
20年前の思い出の品ということで長期の使用に問題のないメンテナンス希望として検品させていただきました。
メイン色が緑。ベースが茶色の落ち着いた絨毯です。目立った染みやくすみもなく大事に使用されたことが伝わります。
クリーニング作業にて絨毯を清潔にさせていただきます。
房の交換もキリムの先にある結びは現存していますがK様より良い機会なのでと交換することになりました。
キリムの作成も可能ですが追加のオプションとなること、強度としては遜色ないことを踏まえてキリムの部分は今回は作成せずに加工します。
強度を保つために経糸一本いっぽん丁寧に加工しますので技術と根気のいる作業ですが、、、
いかがでしょうか。
手織り絨毯の証明である部分ですので修理前と修理後ではゴージャスさが格段に上がりました。
強度としてもパイル糸の織り込みの細かさもあり引き抜くことは到底できない程です。
商品到着後は玄関マットとして使用を考えているようで、玄関を華やかに彩ることでしょう。
ペルシャンギャラリースタッフからのコメント
今回お預かりした絨毯をはじめトルコ絨毯は近年、価格が高騰しています。
40から50年前の主要産業は農業でしたので物価の安い国でしたが、近年では製造、ITなどの発展で日本と大差ない物価となっていることが高騰の要因の一つです。
さらに深刻な問題としては、日本でも伝統工芸品の職人が減少傾向ですが、トルコ絨毯の職人もかなり減少してしまいました。
汚れてしまったから、損傷してしまったから、新しいものを買う。ということも一つの方法ですが、
ぜひ思い出と伝統技術を残すという方法も検討してみてはいかがでしょうか。