徳島県 R様 (アフガニスタン絨毯:クリーニング、サルナハ修理)
公開:2021/02/25 更新:2022/07/07
今回お預かりしました絨毯は、アフガニスタン絨毯です。
ペルシャに隣接した地域で以前はバルーチ族など遊牧民により作成されていたアフガニスタン絨毯ですが、
ベースとなる色は赤色で日本をはじめ欧米諸国でもトライバルラグという名称で大変人気な絨毯です。
承り時、絨毯の表面上に白い粒がポツポツといくつもあるとご不安な様子。
この白い粒の正体は【サルナハ】と呼ばれる損傷によるものです。
絨毯の骨組みである横糸が切れ表面に飛び出てしまった為パイル糸以外の色が現れます。
日常のご使用上には問題ありませんが全体の見栄えが損なわれてしまったり、粒が大きく飛び出ますと凸凹の感触があり踏む度に気になってしまいます。
メンテナンスをご希望のクリーニング作業ですので綿密な検品の上最善の方法をご提案いたします。
サルナハ修理には大きく分けて二通りのメンテナンス方法があり、
①横糸を着色し目立たなくする方法
②裏面より糸を抜きとる方法があります。
一部分の組織糸の断裂でしたら長期のご使用でも問題ないですのでより絨毯の価値を損なわないメンテナンス方法を選定します。
今回の絨毯の場合はパイル面に強く飛び出てしまっています。
この状態のまま①横糸を着色し目立たなくする方法を行っても踏み押した時の凹凸の感触は残ったまま。
R様からも凹凸をできる限り改善したいと伺いましたので②裏面より糸を抜く方法で修復作業を行いました。
サルナハの数にもよりますが1つ1つ丁寧に除去する作業ですので根気のいる作業となります。
いかがでしょうか。
メンテナンス職人により丁寧にメンテナンスを行ったため確かに存在したサルナハが綺麗に除去されました。
長期の使用をしていく物ですので形あるものは必ず損傷を負います。
しかし、そんな損傷を負った絨毯も手織り絨毯でしたらリメイク、メンテナンスが可能です。
R様の絨毯もご購入時の質感に復元しましたのでこれからもR様邸を色鮮やかに彩っていくことでしょう。
ペルシャンギャラリースタッフからのコメント
ペルシャンギャラリーでは世界どの国の絨毯でもクリーニングはもちろんメンテナンスが可能です。
長期の使用で損傷を負ってしまった絨毯。押し入れに保管されていませんか。
織子をはじめとする多数の絨毯職人による伝統工芸品です。
そんな色鮮やか絨毯をメンテナンスし、インテリア復帰させてみてはいかがでしょうか。
電話やメールによるお見積り無料にて皆様のお問い合わせお待ちしております。